「世にも美しい数学入門」(藤原正彦小川洋子)を読む。あんまり期待しないで買ったのだけれど、おもいのほかおもしろかった。内容の薄くなりがちな対談にも関わらず、要所要所で大事なことを簡潔に述べていて、きちんとポイントが伝わってくる。金銭至上主義、物質主義に対する批判も説得力を持つものだ。ただ、妙に日本人を持ち上げ、戦後民主主義を批判しようとする姿勢には、藤原さんの持論なのだろうけれど、この主題の中でそれを持ってくるのは蛇足であり、あまり「美しく」ないのではないかと感じたがどうなのだろう?

はー。会社で仕事始めて何がいちばん失われたかってこれは完全に「考える」っていうことだよなあとか高橋源一郎ゴダールの本挙げてるエッセイ(本日の日経新聞)読んであらためて思いましたですよ。つうかまあ修業時代に「思考」は必要ないねんっていう話なのかもしれませんが、いずれにしろ思考のないところに未来はない訳で、鈍りつつある感覚的な部分を補う方法論とともになんかしら方策を考えないといけません。銀座でMac OS X Tigerを購入後インストール。Dashboard、いい感じだわ。ウィジェット、盛り上がらないかな〜。急に思いついて神宮球場のヤクルトvsソフトバンク戦へ。城島とか松中とかみたかったので。カップヌードル、ポテト、カレーライス、ビールを馬鹿食い。試合はソフトバンクの一方的な展開。この面子に井口、小久保がいたわけだもんなあ。そりゃ強いわけだ。でもまだナイター観戦には寒いね。

そうそう。吾妻ひでおPOISON GIRL BANDが好きなんだけど、あとアンガールズも好きってうれしいよなあ。笑いの金メダルとかエンタの神様とかの名前が出たときにはぞぞっとしましたが、そのあとにきた名前が上記二名だった日には…という感じです。まあそれと同時に女子高生が好き、ルーズソックスが好きとか堂々と言われた日にも別の意味であ〜そうだよねという感じですが(笑)。そうそう、昨日宿のTVで見たタカアンドトシ、最高でした。またライブ行きたいなあ。今日は宿の温泉ロマン風呂につかりすっかり鉄臭くなった体で小布施のそば屋へ。発芽そば、鴨盛り合わせ、山菜天ぷらもろもろを食べた後急いで小布施ワイナリーへ。曽我さん本人に案内していただき、恐縮。その後おばあさんに道を聞いたりしながら長野電鉄で長野へそこから東京へ新幹線で。帰ってきてから小布施堂で買った栗鹿の子を食べました。宿のお客さんは若いカップルが多く、自分たちはもうカップルって感じじゃないね、と話をしたり。

今日から軽井沢を後にして渋温泉へ。とその前にちょっと寄り道して小布施まで。いっぱいで30分待ってその間ドイツ人のアップルパイの店とか見たあと蔵部でひたし豆、豚汁、釜炊きご飯を食べ、昼から日本酒。そのあと小布施堂で冷抹茶+栗鹿の子。小布施の町おこしはすごかった。それにしても日本ノ観光地でここまでスノッブにする必要があるのかすこーし疑問。これを期待している人はどのくらいいるんだろう。いや、もちろん、われわれにはよい意味で期待を裏切っていたのだけれどさあ。それはともかく、小布施の町はとてもいい感じで、なにより歩道が栗の木で埋め尽くされ、足にいい感じなのはよかったのだけれど、結局次の日彼女が膝が痛いと言っていたのはなぜなんだ?それからまたまたローカル線に乗って終点の湯田中まで。そこから送迎のバスに乗ってひなびた渋温泉は金具屋へ。金具屋の売りはその建物なのだけれど、どこかに書いてあった和風ゴシックとやらの言葉通り、う〜んゴシックで好みは分かれるところでしょう。この宿のたどった紆余曲折、というか、歴代主人の迷走とか彷徨とか思い込みとか努力とかなんだとかなんだとかが絡まり合って今の建物になってる感じ。これもまた日本ノ観光地。んでもってお風呂に入る。源泉かけ流しのお湯は実力あるんだろうけれど、8つとか9つとかあるお風呂の大群はまさにこの宿のコンセプトを全うしておりました。

きょうからいよいよ軽井沢へ。なんだかさいきんアクティブだなあ。。新幹線で軽井沢へ着いてとりあえず駅前の自然食レストランでカレーを食べる。ここのカレーにはさらっといためた野菜が載っているんだけれど、これがつくづくうまい。油で揚げることによって、野菜のうまみがにじみ出てくる感じ。つうか長野で食べる野菜はどれもこれもおいしいんだよなあ。口の中にふわっと生の感触が広がる感じ。その後駅前のショッピングモールでそぞろ歩き。こういうチェーン店ばっかのモールばっか作って町おこしってくだらねえなあと思いつつ、アニエスとか見たことない服がおいてあってこれは本当にアウトレットなのか、それとも最初からアウトレット向きに作っているのか大いに悩むところ。まあそれ以前にアウトレットってどういう意味だ?結局どの店もへなちょこだがPaul Smithでいい感じの夏服を見つけたので当然買う。安い。そのあともう疲れたってんでクレープ食べて、そのあと行くつもりだったボーリングはパスしてしなの電鉄で信濃追分へ。両手に荷物ぎっしりで読もうと思って持ってきた漫画本やらがずっしりこたえる中徒歩30分の行き道を不満たらたら歩く歩く。まあ、きょうはこんなところですか。

そーかー。吾妻ひでおPOISON GIRL BANDが好きカーっていうのが今日いちばんの驚き。あとはひがないちにち、明日から連休であーはればれモード。いや、しっかり仕事はしてますけどね。明日からの連休で読む本を買おう買おう」と思っていたのだが、結局めんどうで買わずじまい。つうか本屋行くと仕事のこと思い出していやなんですよ。。いっそのことABCとかでおもいっきり趣味な本を買ってあばら読みしようかと思うも、実はそれが当たり前のことなのだということにはたと気づき、会社に隷属している自分に思いを馳せたりもします。一瞬。会社帰り、シャッフルで杉本拓にあたり、自分の存在を耳に吹き寄せる風の音とコートの擦れる音、そしてぺたぺたというスニーカーが地面にぶちあたるときの衝撃音だけで自分の存在を感じたりもします。そして次の曲にムーンライダーズの「あーなんていうコトだろう」とかかかったりして、そこにかすかな死の雰囲気を付け加えたりもします。

どこへ行くともなく、家で「モモちん」(伊藤理佐)「The3名様」(石原まこちん)「失踪日記」(吾妻ひでお)「戦争請負会社」(P・W・シンガー)なんかを読む。「twilight」(電気グルーヴスチャダラパー)「JOY」(YUKI)なんかを聴く。「ユキビデオ」(YUKI)を見る。ダントツすごかったのは野田凪でした。